設備設計一級建築士 分野別対策テキスト【給排水衛生設備・防火区画配管貫通編】
本記事は「設備設計一級建築士 分野別対策テキスト」シリーズの第5-6章です。平成24〜29年の過去問題を分野別に整理したオリジナル要点整理集です。
第5章 給排水衛生設備
飲料水貯水タンク(受水槽・高置水槽)
- 最下階の床下など浸水のおそれのある場所に設置する場合は、浸水感知装置を設ける
- 六面点検ができるよう床上に独立して設置する
- 飲料水貯水タンクと他の機器類との離隔は600mm以上(上部・下部とも)
- マンホールは、タンク天井面に勾配1/100程度をつけて10cm以上立ち上げて設置する
- 有効容量2立方メートル以上の飲料水貯水タンクには防虫網付きの通気管を設ける(2立方メートル未満は不要)
吐水口空間
| 呼び径D | 13 | 20 | 25 | 32 | 40 | 50 | 65 | 80 | 100 | 125 | 150 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 吐水口空間(mm以上) | 25 | 40 | 50 | 60 | 70 | 75 | 90 | 100 | 115 | 135 | 150 |
浴槽に給水する場合、あふれ縁から吐水口の中心までの鉛直距離は50mm以上必要。吐水口空間が確保できない場合の逆流防止対策はバキュームブレーカーを設置する(逆止弁のみでは不可)。
間接排水・排水口空間
重要:各種の飲料用貯水槽等(受水槽・高置水槽等)の間接排水管の排水口空間は、口径にかかわらず一律「最小150mm」とする。オーバーフロー管の管径が50mmであっても、排水口空間は150mm必要(125mm等は不適)。
| 間接排水管の口径 | 排水口空間(最小) |
|---|---|
| 25mm | 50mm |
| 50mm | 100mm |
| 飲料水貯水タンク等(口径によらず一律) | 150mm |
通気管・通気弁・通気横枝管
- 排水槽に設ける通気管は管径50mm以上とし、単独で直接外気に開放する
- 通気横枝管は、その階の器具の最高位のあふれ縁より150mm以上上方で横走りさせる
- 排水横管からの通気管の取り出しは、頂部から45度以内で取り出す
- 通気弁を伸頂通気管の頂部に設置する場合、床面より1m以上、かつ最上階の最高位器具のあふれ縁より150mm以上高い位置に設置する
- 屋上を庭園等に利用する場合、通気管末端は屋上面から上方向に2m以上の距離を確保(人が立ち入らない場合は200mm以上)
重要:「最高位のあふれ縁」を「最も低い位置の器具のあふれ縁」と取り違える出題が頻出。必ず「その階の最高位」で判定する。
排水槽・マンホール・勾配
- 排水槽の底部の勾配は1/15以上1/10以下
- マンホールは直径60cm以上の円が内接する大きさの防臭構造(角形でも内接円60cm以上あれば可)
- 排水ポンプ周囲の点検スペースは200mm以上確保
- 汚水槽の通気管は、単独で大気に開放しなければならない
給水管・ウォーターハンマー対策
給水引込み管は凍結深度より深い位置に埋設する。ウォーターハンマー防止のため、管内流速は概ね1.5〜2.0m/s以下に抑える。重要:配管流速を「5m/s以下」等、大きい値で設計するのは誤り。
雑用水(排水再利用水)・クロスコネクション
- 雑用水は、供給過程で塩素を含有させ、消毒効果を保持する措置を講じる必要がある
- 上水系統と雑用水系統を、逆止弁のみで直接接続してはならない(クロスコネクション禁止)
重要:雑用水は、誤飲・誤用のおそれのある器具(手洗い付ロータンク式大便器の洗浄水、洗浄便座、飲料用水栓等)に接続してはならない。
グリース阻集器・ガス漏れ警報設備
厨房排水系統のグリース阻集器は耐火被覆を施す必要がある(屋外設置も可)。
| ガスの性質 | 設置基準 |
|---|---|
| 空気より重いガス(LPガス等) | ガス栓より4m以内、床面より30cm以内に設置 |
| 空気より軽いガス(都市ガス等) | ガス栓より8m以内、天井面より30cm以内に設置 |
60cm以上の梁等で区画される場合は、原則として燃焼機器側に設置する必要がある。
第6章 防火区画の配管貫通
管材料と防火区画貫通の可否
硬質ポリ塩化ビニル管(VP管)は難燃材料として認められ、告示に定める外径・肉厚等の基準を満たせば防火区画を貫通できる。重要:ポリエチレン管(PP管)・ポリブデン管は難燃材料ではないため、無処理での防火区画貫通は不適。貫通させる場合は国土交通大臣認定又は消防評定工法による延焼防止処理が必要。
告示1422号の外径基準(要点)
| 用途 | 肉厚等 | 防火構造/30分耐火/1時間耐火 | 2時間耐火構造 |
|---|---|---|---|
| 給水管(VP等) | 6.6mm以上 | 115mm | 90mm |
| 配電管(難燃材料等) | 5.5mm以上 | 90mm | 90mm |
| 排水管(覆いなし) | 5.5mm以上 | 90mm | 61mm |
| 排水管(覆いなし) | 6.6mm以上 | 115mm | 61mm |
| 排水管(鉄板0.5mm以上で被覆) | 6.6mm以上 | 115mm | 90mm |
参考:VP50A外径60mm、VP75A外径89mm、VP100A外径114mm、VP125A外径140mm。実務では「呼び径→外径→該当する耐火時間区分での上限」の順に照合する。
貫通部の共通ルール
防火区画等を貫通する配管は、その区画貫通部の前後1mを不燃材料の管とする(又は不燃材料で覆う)必要がある。貫通部と管の隙間はモルタル等の不燃材料で充てんする。
重要:肉厚・外径が告示基準を満たしていても、区画貫通部前後1mの不燃化を怠っている(可とう継手部分に耐火被覆がない等)ケースが不適とされる出題がある(例:ゴム製フレキシブルジョイントに耐火被覆なし)。
設備設計一級建築士 対策シリーズ一覧
はじめに
総合テキスト
分野別対策テキスト
- 排煙・換気・シックハウス・冷却塔
- 給排水衛生設備・防火区画配管貫通(この記事)
- 非常用照明・避雷設備・蓄電池
- 昇降機(エレベーター・エスカレーター)
暗記マスター表
過去問・予想問題
- 予想問題集(令和6〜7年法改正対応)
- 過去問学習ノート 目次(平成24〜29年)
- 年度別ノート:H24 / H25 / H26 / H27 / H28 / H29
まず「対策テキスト全14章」で頻出数値を押さえ、暗記マスター表と年度別の過去問ノートで仕上げるのがおすすめです。
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