宅建試験対策 過去最強バイブル
科目:宅建業法[20点満点奪取ノート]
1. 宅建業の定義・免許制度
■ 「宅地」「建物」「取引」「業」の4大要件
4つの要件をすべて満たす行為をするときにのみ、宅建業の免許が必要になる。
1. 宅地とは
現在建物が建っている土地。
これから建物を建てる目的で取引される土地。
用途地域内の土地(現況が山林・農地・原野であっても、用途地域内ならすべて「宅地」)。
試験の罠:用途地域内であっても、「道路・公園・広場・河川・水路」の5つは宅地ではない。
2. 建物とは
マンションの1室、車庫、倉庫、店舗も含む。
3. 取引とは
売買、交換、貸借について、自ら行うか、代理・媒介すること。
超頻出トラップ:「自ら貸借(自分が持っているアパートやビルの賃貸・大家業)」は、宅建業の取引に該当しない(免許不要!)。他人の物件の賃貸を仲介(媒介・代理)するときだけ免許が必要。
4. 業とは
不特定多数の人を相手に、反復継続して行うこと。
知人や親族だけへの売却、自社の社員だけへの社宅賃貸の媒介は「業」ではない。
■ 免許権者と免許換え
免許権者のルール
1つの都道府県内だけに事務所を置く場合:都道府県知事免許
2つ以上の都道府県にまたがって事務所を置く場合:国土交通大臣免許
※支店で宅建業を行わず「本店」だけで行う場合でも、本店が宅建業を行うなら本店所在地の知事免許(支店数・場所に関係なく事務所が1都道府県内のみなら知事)。
免許換えの手続き
知事免許から大臣免許へ、または知事Aから知事Bへ変わる場合、遅滞なく免許換えの申請をしなければならない。
免許換え申請中は、従前の免許が有効とみなされる。
廃業等の届出(30日以内ルール)
業者が死亡したとき:相続人が届出(※届出の時ではなく、死亡した時に免許失効)。
法人が合併で消滅したとき:消滅した法人の代表役員であった者が届出。
法人が破産・解散したとき:破産管財人・清算人が届出。
■ 免許の欠格事由(絶対暗記の数字と年数)
該当すると免許を取得できず、既に持っている場合は必ず免許取消処分になる。
破産者
破産手続開始の決定を受け、復権を得ていない者。
試験の罠:復権を得れば、その日(即日)から免許取得可能(5年間待つ必要はない!)。
刑罰による欠格期間
禁錮・懲役刑(禁錮以上の刑):罪名を問わず、刑の執行終了(または執行を受けることがなくなった日)から 5年間 免許を受けられない。
罰金刑:以下の特定の罪による罰金刑に限り、刑の執行終了から 5年間 免許を受けられない。
宅建業法違反
暴力団排除関連法違反
刑法上の罪(傷害罪、暴行罪、脅迫罪、背任罪、現場助勢罪、凶器準備集合罪)
※交通事故、過失傷害罪、侮辱罪、名誉毀損罪などの罰金刑は欠格にならない!
執行猶予付き判決:執行猶予期間が満了すれば、翌日から即座に免許取得可能(5年間待つ必要なし)。
2. 宅地建物取引士(設置基準・登録・変更)
■ 専任の宅建士の設置基準
事務所:業務に従事する者の**「5人に1人以上」**の割合で、成年者である専任取引士を設置。
案内所等(契約や申込みを行う場所):業務を行う案内所ごとに**「1人以上」**の専任取引士を設置。
不足が生じた場合:2週間以内に補充等の必要な措置を執らなければならない。
■ 登録と宅建士証の交付・更新
資格登録の要件
合格した試験地の都道府県知事に申請する。
実務経験が 2年以上 あること(ない場合は「登録実務講習」を修了することで代替可能)。
登録自体は一生涯有効(更新制度なし)。
宅建士証の交付と法定講習
宅建士証の有効期間は 5年間。
交付・更新の申請前6ヶ月以内に行われる法定講習の受講が必要。
【超重要例外】試験合格日から「1年以内」に交付申請する場合は、法定講習の受講が免除される。
届出期間の引っかけ対決
取引士資格登録簿の変更(氏名・住所・本籍・勤務先):遅滞なく届出。
宅建業者名簿の変更(商号・代表者・役員・主たる事務所):30日以内に届出。
3. 営業保証金 & 保証協会(完全攻略)
宅建業者が取引相手に損害を与えたときの弁済金を確保する2つの仕組み。
■ 方式1:営業保証金(自ら供託する)
供託金額
主たる事務所(本店):1,000万円
従たる事務所(支店1箇所につき):500万円
営業開始までの流れ
供託所へ供託 ➔ 免許権者へ届出 ➔ 届出をしてから業務開始。
不足額の供託
還付により不足が生じた場合、免許権者から通知書の送付を受けた日から 2週間以内 に不足額を供託する。
取り戻しの公告
廃業等で保証金を取り戻す場合、原則として 6ヶ月以上 の官報公告が必要。
※二重供託や保証協会への加入による取り戻しの場合は、公告不要で即座に取り戻せる。
■ 方式2:宅地建物取引業保証協会(加入する)
弁済業務保証金分担金の納付額
主たる事務所(本店):60万円
従たる事務所(支店1箇所につき):30万円
※現金で保証協会へ納付する(国債等は不可)。
還付限度額の最強ルール
その業者が単独で営業保証金を供託していたと仮定した場合の額まで還付を受けられる!
(例:本店60万円しか納付していなくても、一般顧客は最大1,000万円まで還付請求が可能)。
不足額の納付
還付があった場合、業者は保証協会から通知を受けた日から 2週間以内 に「還付充当金」を協会へ納付しなければならない。
【超重要】還付を受けられる人の範囲
宅建業者と取引した「一般の買主・売主・借主・貸主」は還付を受けられるが、「宅建業者(同業者)」は還付を受けることができない!
4. 媒介契約(34条の2)の3類型
売主・買主から物件の売買や仲介を頼まれたときの契約形態。
| 項目 | 一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 |
|---|---|---|---|
| 他業者への重ねての依頼 | 可 | 禁止 | 禁止 |
| 自己発見取引 | 可 | 可 | 禁止 |
| 有効期間 | 法律上の制限なし | 最長3か月 | 最長3か月 |
| レインズ登録 | 任意 | 7日以内(休業日除く) | 5日以内(休業日除く) |
| 業務報告 | 任意 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
覚え方:縛りが強くなるほど「登録は早く(7日→5日)」「報告は多く(2週→1週)」なる。
■ 1. 一般媒介契約
他の業者への重ねて依頼:可能
自分で見つけた相手との契約(自己発見取引):可能
有効期間の制限:法律上の制限なし(行政指導は3ヶ月)
指定流通機構(レインズ)への登録:任意
依頼者への業務報告:任意
■ 2. 専任媒介契約
他の業者への重ねて依頼:禁止
自分で見つけた相手との契約(自己発見取引):可能
有効期間の制限:最長 3ヶ月(これより長い特約は3ヶ月に短縮)
指定流通機構(レインズ)への登録:契約締結日から 7日以内(休業日を除く)
依頼者への業務報告:2週間に1回以上(書面・電子メール・口頭可)
■ 3. 専属専任媒介契約
他の業者への重ねて依頼:禁止
自分で見つけた相手との契約(自己発見取引):禁止(自分で見つけても業者の仲介を通す必要あり)
有効期間の制限:最長 3ヶ月
指定流通機構(レインズ)への登録:契約締結日から 5日以内(休業日を除く)
依頼者への業務報告:1週間に1回以上
5. 重要事項説明(35条) vs 契約書面(37条)
毎年必ず3〜4問出題される最重要項目。「いつ・誰に・誰が・何を」の違いを頭に叩き込む。
| 項目 | 35条(重要事項説明) | 37条(契約書面) |
|---|---|---|
| タイミング | 契約成立の前 | 契約成立の後、遅滞なく |
| 相手方 | 買主・借主のみ | 契約の両当事者 |
| 宅建士の説明 | 必要(相手が宅建業者なら省略可) | 不要(交付のみ) |
| 宅建士の記名 | 必要(専任でなくてよい) | 必要(専任でなくてよい) |
| 代金・借賃の額 | 記載不要 | 記載必須 |
| 支払時期・方法 | 記載不要 | 記載必須 |
| 引渡し・移転登記の時期 | 記載不要 | 記載必須 |
| 代金以外の金銭(手付金・敷金等) | 記載必須 | 記載必須 |
| 契約解除・損害賠償額の予定 | 記載必須 | 定めがあれば記載 |
| 私道負担 | 記載必須(建物の貸借は不要) | 記載不要 |
ひっかけ頻出:「代金の額」は35条では不要、37条では必須。
■ 基本ルールの違い
交付・説明のタイミング
35条(重要事項説明):契約が成立する「前」
37条(契約書面):契約が成立した「後、遅滞なく」
交付の相手方
35条:買主・借主のみ(売主・貸主には説明不要)
37条:契約の両当事者(売主と買主、貸主と借主)
宅建士による説明の要否
35条:宅建士による説明が必須(※相手が宅建業者の場合は説明を省略可、書面交付は必要)
37条:書面を交付するだけでよい(説明は不要)
宅建士の記名
35条・37条ともに、専任でなくてもよい宅建士の記名が必要(押印義務は廃止、電子契約・電磁的交付も可能)。
■ 記載事項の「ある・なし」引っかけ判定カード
代金・借賃の「金額」
35条(重説):記載不要(法律上は不要!実務上書いてあっても法的な義務はない)
37条(契約書):記載必須
代金・借賃の「支払時期・支払方法」
35条(重説):記載不要
37条(契約書):記載必須
物件の引渡し時期・移転登記の時期
35条(重説):記載不要
37条(契約書):記載必須
代金・借賃「以外の金銭」の額と目的(手付金・敷金等)
35条(重説):記載必須
37条(契約書):記載必須
契約解除に関する事項・損害賠償額の予定
35条(重説):記載必須
37条(契約書):定めがあれば記載必須
私道に関する負担の内容
35条(重説):記載必須(※建物の「貸借」では説明不要)
37条(契約書):記載不要
6. 自ら売主制限(8種制限)
宅建業者が「自ら売主」となり、「一般人(業者ではない人)」が買主となる売買契約にのみ適用される。
業者間取引(プロ同士の取引)では、8種制限はすべて適用除外!
■ 1. クーリング・オフ制度
事務所等以外の冷静に判断できない場所で契約した一般買主を守る制度。
クーリング・オフができる場所
喫茶店、ホテルのロビー、レストラン。
買主の自宅や勤務先(※買主側から「自宅で契約したい」と言い出していない場合)。
クーリング・オフが「できない」場所(契約が確定する場所)
宅建業者の事務所、専任宅建士のいる案内所。
買主自ら「自宅や勤務先で契約したい」と申し出た場合の自宅・勤務先。
権利が消滅する2大条件
クーリング・オフができる旨を書面・電磁的記録で告知された日から 8日を経過 したとき。
宅地建物の引渡しを受け、かつ、代金の全額を支払ったとき。
行使の方法
書面または電磁的記録(メール等)で発信。発信主義(通知を出した瞬間に効力発生)。
業者は受領済みの手付金等の全額を速やかに返還しなければならない(違約金等の請求は一切不可)。
■ 2. その他の重要制限まとめ
損害賠償額の予定・違約金の制限
合計額が代金の 20%(10分の2) を超えてはならない。超える部分は「超えた部分のみ無効」。
手付の額の制限・手付解除
代金の 20% を超える手付金を受け取ってはならない。
相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付放棄、売主は倍額償還で契約解除できる(この権利を奪う特約は無効)。
手付金等の保全措置
契約から引渡しまでの間に受け取る金銭(手付金・中間金等)の保全義務:
未完成物件:代金の 5% を超える、または 1,000万円を超える 金額を受け取る場合、事前に保全措置が必要。
完成物件:代金の 10% を超える、または 1,000万円を超える 金額を受け取る場合、事前に保全措置が必要。
※買主への所有権移転登記が完了している場合、または既に引き渡された場合は保全不要。
契約不適合責任の特約制限
民法の原則(不適合を知った時から1年以内に通知)より買主に不利な特約は無効。
唯一認められる緩和特約:通知期間を**「引渡しの日から 2年以上」**とする特約。
他人物売買の制限
自分がまだ所有権を取得していない物件(他人の物件)を売る契約を結んではならない。
例外:物件を取得する契約(停止条件付き契約は不可)を既に結んでいる場合は契約可能。
7. 報酬額の計算と上限ルール
| 物件価格(税抜) | 速算式(税抜) | 計算例 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 価格 × 5% | 200万円 → 10万円 |
| 200万円超〜400万円以下 | 価格 × 4% + 2万円 | 400万円 → 18万円 |
| 400万円超 | 価格 × 3% + 6万円 | 1,000万円 → 36万円 |
| 低廉な空家等(800万円以下) | 事前の合意で、売主・買主それぞれから最大30万円(税込33万円) | 現地調査費等を含む上限 |
課税業者は上記に消費税(×1.10)を加える。例:1,000万円の売買なら 36万円 × 1.10 = 39.6万円 が依頼者の一方から受け取れる上限。
■ 売買・交換の媒介報酬(税抜の速算式)
物件価格(消費税抜きの建物価格+土地価格)に応じた計算式:
200万円以下の部分:物件価格 × 5.0%
200万円超 〜 400万円以下の部分:物件価格 × 4.0% + 2万円
400万円超の部分:物件価格 × 3.0% + 6万円
※上記で算出した額に消費税(課税業者:× 1.10、免税業者:× 1.04)を加算する。
【最重要法改正:低廉な空家等の特例】
物件価格が 800万円以下 の低廉な空家等の売買・交換において、事前の合意がある場合、現地調査等の費用を含めて売主・買主の双方からそれぞれ最大 33万円(税抜30万円)までの報酬を受領できる。
■ 賃貸の媒介報酬
受領できる総額の上限:借賃(家賃)の 1ヶ月分 + 消費税。
居住用建物の賃貸借:
依頼者の一方から受け取れる額は、原則 0.5ヶ月分 + 税 以内。
例外:申込みを受けるまでに依頼者の承諾を得ている場合は、一方から 1ヶ月分 + 税 の全額 を受け取ることができる。
居住用「以外」の建物(店舗・事務所等):
権利金(返還されない金銭)の授受がある場合、権利金を売買代金とみなして売買の計算式で算定した額と比較し、高い方を報酬上限とすることができる。
科目:権利関係[民法・借地借家・区分所有・登記]
1. 意思表示・制限行為能力者
■ 意思表示の対抗関係(第三者 C との戦い)
契約にトラブルがあったとき、「善意・無過失の第三者 C」に対して「返せ!」と言えるかどうかの判定ルール。
心裡留保(冗談で言った)
当事者間の効力:原則は有効(相手が悪意・有過失なら無効)。
第三者 C への主張:対抗できない(C が善意無過失なら C の勝ち)。
虚偽表示(通謀してグルでやった仮装売買)
当事者間の効力:無効。
第三者 C への主張:対抗できない(C は「善意」であれば無過失でなくても保護される!)。
※C が善意なら、その後の転得者 D が悪意でも D は勝てる(絶対的保護)。
錯誤(重大な勘違い)
当事者間の効力:取消し可能。
第三者 C への主張:対抗できない(C が善意無過失なら C の勝ち)。
詐欺(騙された)
当事者間の効力:取消し可能。
第三者 C への主張:対抗できない(C が善意無過失なら C の勝ち)。
第三者による詐欺の罠:A が「B 以外の第三者 G」に騙されて B と契約した場合、相手方 B が詐欺の事実を知っていた(悪意)か、知ることができた(有過失)ときに限り、A は契約を取り消せる。
強迫(脅された)
当事者間の効力:取消し可能。
第三者 C への主張:対抗できる!(C が善意無過失であっても、脅された本人 A の勝ち!)。
※強迫された本人は落ち度がゼロのため、民法上最強の保護を受ける。
■ 制限行為能力者(4類型の保護と権限)
未成年者
単独でできる行為:単に権利を得る行為(無償贈与をもらう等)、お小遣いの処分。
保護者(親権者等):同意権・取消権・追認権・代理権のすべてを持つ。
成年被後見人(判断能力が常に欠けている)
単独でできる行為:日用品の購入のみ。
保護者(成年後見人):取消権・追認権・代理権を持つ。
超頻出トラップ:成年後見人には「同意権」がない!(後見人が事前に同意しても、被後見人は正常な判断ができないため意味がなく、取り消すことができる)。
被保佐人(判断能力が著しく不十分)
単独でできる行為:日常生活 + 重要な行為以外の行為。
保護者(保佐人):不動産の売買、借金、訴訟などの重要行為に対する同意権・取消権・追認権を持つ(代理権は審判で付与)。
相手方の催告権:保佐人に対して「追認するか」催告し、期間内に返答がない場合は**「追認を拒絶したものとみなす」**。
【試験の急所】詐術(さじゅつ)を使った場合
制限行為能力者が「私は成人です」と相手を積極的に騙す手段(偽造証明書の提示など)を用いた場合、その契約を取り消すことができなくなる。
2. 代理・時効
■ 無権代理と相続
勝手に代理人を名乗って契約を結んだ場合(無権代理)、原則として本人には効力が及ばない。
相手方の3大権利
催告権:善意・悪意を問わず行使可能。確答がなければ追認拒絶とみなす。
取消権:相手方が善意のときのみ行使可能(本人の追認前まで)。
無権代理人への責任追及:相手方が善意無過失の場合、契約の履行または損害賠償を請求できる。
無権代理と相続のパターン(秒殺ルール)
本人が無権代理人を相続した場合:本人は追認を拒絶できる。
無権代理人が本人を相続した場合:無権代理人は追認を拒絶できない(自分の勝手な行為を棚に上げて拒絶するのは信義則違反)。
■ 消滅時効の期間と起算点
一般的な債権の消滅時効(どちらか早い方)
権利を行使できることを知った時から「5年間」
権利を行使できる時から「10年間」
不法行為による損害賠償請求権
損害および加害者を知った時から 3年間(人の生命・身体の侵害は 5年間)
不法行為の時から 20年間
時効の完成猶予と更新
裁判上の請求:裁判を起こすと時効がストップ(猶予)➔ 裁判確定で更新(ゼロリセットされて新たに10年スタート)。
内容証明郵便による催告:催告から 6ヶ月間 だけ時効の完成が先延ばしされる(※再度の催告でさらに延ばすことは不可)。
債務の承認:借主が「一部を弁済する」「利息を払う」「待ってくれと頼む」と、その瞬間に**時効はゼロリセット(更新)**される。
3. 物権変動・共有・相隣関係(法改正対応)
■ 対抗要件(登記がなければ勝てない相手)
不動産の売買は、先に登記を備えた者が勝つのが大原則。
登記がなくても勝てる相手(=177条の第三者に当たらない者)
無権利者、不法占拠者。
背信的悪意者(単に知っていただけでなく、実質的に相手を害する目的で取引に割り込んだ悪質な者)。
相続人(包括承継人)。
「取消し」と登記の前後関係
取消しの「前」に現れた第三者:本人は、善意無過失の第三者に対抗できない(意思表示のルール)。
取消しの「後」に現れた第三者:本人と第三者は**対抗関係(二重譲渡と同じ)**となり、善意・悪意に関係なく「先に登記した方が勝つ」!
■ 共有物の管理・変更ルール(大改正)
変更行為(重大変更)
内容:建物の取り壊し、土地全体の売却、大規模増改築。
決定要件:共有者全員の合意が必要。
管理行為(利用・改良・軽微変更)
内容:賃貸借契約の締結・解除、形状や効用を著しく変えない修繕。
決定要件:持分の価格の過半数で決する。
保存行為
内容:不法占拠者への明渡し請求、雨漏りの緊急補修。
決定要件:各共有者が単独で行うことができる。
■ 相隣関係(越境した木の枝の切除)
隣の敷地から木の「根」が越境してきた場合は昔から自分で切り取ることができたが、「枝」の切除ルールが改正された。
自ら枝を切り取ることができるケース(いずれか1つでOK)
隣地の所有者に枝を切るよう催告したが、相当期間内に切除しないとき。
隣地の所有者が誰か分からない、または所在不明のとき。
急迫の事情があるとき(台風で倒木寸前など)。
4. 担保物権(抵当権の急所)
■ 物上代位(ぶつじょうだいい)
抵当権が設定された建物が火災で焼失した場合、建物に代わる**「火災保険金」や「損害賠償金」**に対しても抵当権の効力が及ぶ。
絶対条件:保険金などが債務者に**「払い渡される前(引渡しの前)」に差押え**をしなければならない。
■ 法定地上権の成立4要件(すべて満たすと成立)
土地と建物の一方に抵当権が設定され、競売で所有者がバラバラになったときに、建物のために自動的に地上権が成立する制度。
抵当権設定当時に、土地の上に建物が存在していたこと(更地は不可!)。
抵当権設定当時に、土地と建物が同一の所有者であったこと。
土地または建物の一方(または双方)に抵当権が設定されたこと。
競売の結果、土地と建物の所有者が別々になったこと。
■ 抵当権と賃貸借(建物の明渡し猶予)
登記された抵当権の「後」に借りた賃借人は、競売の買受人(新しい大家)に対抗できないのが原則。
明渡し猶予制度:競売前から住んでいる借家人は、買受人が買い取った時から 6ヶ月間 は建物の明渡しが猶予される(この期間の使用料相当額は新大家に支払う必要がある)。
5. 債権・契約(契約不適合責任・賃貸借)
■ 契約不適合責任(売買の担保責任)
目的物の「種類・品質・数量」が契約内容と違う場合、買主ができる4つの請求:
追完請求(修補して直せ、代わりの物を寄こせ)
代金減額請求(直さないならその分安くしろ)
契約解除(目的が達成できないなら解約する)
損害賠償請求(売主に過失がある場合に限る)
権利行使の期間制限(知った時から1年)
買主は、不適合(種類・品質)を知った時から「1年以内」に売主に通知しなければならない(※数量不足や権利の不適合にはこの制限はない)。
売主が引渡し時にその不適合を知っていた(悪意)か、重過失で知らなかった場合は、1年を過ぎても買主は責任追及可能。
■ 賃貸借 vs 使用貸借
賃貸借(お金を払って借りる)
有償契約。
借主が死亡しても、賃借権は相続人に相続される。
登記や建物の引渡しがあれば、新所有者に権利を対抗できる。
使用貸借(タダで借りる)
無償契約。
借主が死亡すると契約は終了する(相続されない)。
第三者への対抗力は一切ない(土地が他人に売られたら出ていかなければならない)。
6. 借地借家法(最頻出・絶対得点分野)
■ 借地編(建物を建てるために土地を借りる)
借地の存続期間
当初契約:最低 30年(これより短い期間を定めても無効で30年になる)。
1回目の更新:20年以上
2回目以降の更新:10年以上
借地権の対抗要件(超頻出)
土地に借地権の登記がなくても、**借地上の建物に借地権者「自己名義」の登記(表示登記でもOK)**があれば、第三者に借地権を対抗できる。
試験の罠:建物の登記名義が**「妻名義」や「子名義」**である場合、夫は借地権を第三者に対抗できない!
建物買取請求権
期間満了で地主が更新を拒絶した場合、借地人は地主に対して「建物を時価で買い取れ」と請求できる(地主は拒否不可、特約で排除不可)。
■ 定期借地権の3類型
1. 一般定期借地権
存続期間:50年以上
契約方式:公正証書などの「書面」(電磁的記録可)
特約内容:「更新なし」「再築による期間延長なし」「建物買取請求権の排除」を特約できる。
2. 事業用定期借地権
存続期間:10年以上 50年未満
用途:もっぱら事業用(居住用マンションや社宅は不可!)。
契約方式:必ず公正証書で契約しなければならない(私署証書は無効)。
3. 建物譲渡特約付借地権
存続期間:30年以上
契約方式:制限なし(口頭でも有効)。
内容:期間満了時に借地上の建物を地主に相当の対価で譲渡する特約。
■ 借家編(建物を借りる)
期間のルール
1年未満の期間を定めた場合:**「期間の定めがない賃貸借」**とみなされる。
最長期間は 50年。
解約申入れの予告期間
大家(賃貸人)からの解約申入れ:6ヶ月前の予告 + 正当事由(立退料など)が必要。
店子(賃借人)からの解約申入れ:3ヶ月前の予告(正当事由は不要)。
定期建物賃貸借(定期借家)の絶対条件
公正証書等の書面(電磁的記録可)で契約すること。
契約前に、大家が店子に対して「契約の更新がなく、期間満了で終了する」旨を記載した独立した書面を交付して説明すること(事前説明を怠ると、通常の賃貸借(普通借家)になる)。
期間が1年以上の契約では、期間満了の 1年前から6ヶ月前まで に終了通知をしなければ終了を対抗できない。
中途解約の特例:床面積 200㎡ 未満の居住用建物で、転勤や介護などのやむを得ない事情がある場合、店子から中途解約ができる(申入れから1ヶ月後に終了)。
7. 区分所有法・不動産登記法・相続
■ 区分所有法(集会の決議要件)
集会の決議は、原則として**「区分所有者の数(頭数)」と「議決権(専有面積割合)」の両方**で判定する。
普通決議(過半数 & 過半数)
管理者の選任・解任、小修繕、管理費の改定、決算承認。
※規約で「別段の定め(緩和や加重)」が可能。
特別決議(4分の3以上 & 4分の3以上)
共用部分の重大変更(階段の撤去、大規模改修など)。
規約の設定・変更・廃止。
管理組合法人の設立・解散。
義務違反者に対する専有部分の使用禁止請求・競売請求。
建替え決議(5分の4以上 & 5分の4以上)
マンション法上、最も厳格な決議要件。規約で緩和することは一切できない。
■ 不動産登記法
表示に関する登記(表題部)
土地や建物の物理的な状況(所在、地番、床面積など)。
所有権を取得した日から 1ヶ月以内 に申請する義務がある(違反は過料)。
権利に関する登記(甲区・乙区)
甲区:所有権に関する事項。
乙区:抵当権、地上権など所有権以外の権利。
【超重要法改正】相続登記の義務化:自己のために相続の開始があったことを知り、かつ所有権を取得したことを知った日から 3年以内 に申請しなければならない(正当な理由がない違反は10万円以下の過料)。
仮登記の効力
順位保全の効力のみを有する(対抗力はない)。後から本登記をしたときに、その本登記の順位が仮登記の順位になる。
■ 相続・遺言
法定相続分の割合
配偶者 + 子:配偶者 2分の1、子 2分の1
配偶者 + 直系尊属(親):配偶者 3分の2、親 3分の1
配偶者 + 兄弟姉妹:配偶者 4分の3、兄弟姉妹 4分の1
遺留分侵害額請求
遺留分をもらえる人:配偶者、子、直系尊属。
超頻出トラップ:「兄弟姉妹」には遺留分が一切ない!(遺言で全財産を他人に渡されても文句を言えない)。
遺留分の請求は、金銭で支払いを求める「金銭債権」となる。
自筆証書遺言のルール
全文、日付、氏名を自書し、押印する。
パソコン作成OKの例外:「財産目録」に限っては、パソコン作成や通帳のコピーの添付でも有効(目録の全頁に署名押印が必要)。
法務局の遺言書保管制度を利用した場合、家庭裁判所の**「検認」は不要**となる。
科目:法令上の制限[8問中7点奪取ノート]
1. 都市計画法(開発許可制度)
■ 開発行為とは
主として「建築物の建築」または「特定工作物の建設」の用に供する目的で行う**「土地の区画形質の変更」**のこと。
特定工作物の分類(超頻出)
第1種特定工作物(周辺環境を悪化させるおそれのあるもの):
コンクリートプラント、アスファルトプラント、クラッシャープラント、危険物貯蔵施設など(規模に関わらず対象)。
第2種特定工作物(大規模な工作物):
ゴルフコース(面積に関わらず全て対象!)
野球場、庭球場、遊園地、動物園、墓園などで面積が 1ヘクタール(10,000㎡)以上のもの。
■ 開発許可が必要な面積基準(知事等の許可)
以下の規模以上の開発行為を行う場合、原則として都道府県知事(指定都市等の長)の許可が必要。
市街化区域:1,000㎡ 以上(三大都市圏等の条例で 500㎡ まで引き下げ可能)
市街化調整区域:面積に関係なく「すべて許可が必要」!(※「500㎡だから不要」という選択肢は一発で×)
非線引都市計画区域:3,000㎡ 以上
準都市計画区域:3,000㎡ 以上
都市計画区域外:10,000㎡(1ヘクタール)以上
■ 開発許可が「不要」となる例外パターン
区域に関わらず、以下のケースは開発許可が不要となる。
1. 公益上必要な建築物の特例(許可不要)
駅舎などの鉄道施設、公民館、変電所、図書館、郵便局の業務スペースなど。
【最重要トラップ】許可が必要な施設!:
病院、学校(小・中・高校・大学)、社会福祉施設、国や自治体の庁舎。
※これらは公益的に見えるが、開発許可の例外から除外されているため、一般建築物と同じく許可が必要!
2. 農林漁業用の特例(区域ごとの違いに注意)
市街化調整区域、非線引区域、準都市計画区域、区域外:
農林漁業用の建築物(温室・サイロ・畜舎など)や、農林漁業者の「居住用住宅」を建てるための開発 ➔ 許可不要。
市街化区域(超頻出):
農林漁業用であっても一切の例外なし! 面積基準(1,000㎡以上)に達していれば許可が必要(市街化を推進する区域だから)。
3. その他の不要ケース
土地区画整理事業、市街地再開発事業などの公的事業として行うもの。
非常災害の応急措置、通常の管理行為・軽微な行為。
2. 建築基準法(集団規定・単体規定)
■ 道路と接道義務
道路の定義(法42条):原則として幅員 4m 以上のものをいう。
法42条2項道路(みなし道路):幅員4m未満で、昔から建物が立ち並んでいた道。
**道路の中心線から水平距離 2m 後退(セットバック)**した線を道路境界線とみなす(道路の反対側が崖や川の場合は、崖側境界から 4m 後退)。
【超重要】セットバックした部分は敷地面積から除外される(建蔽率・容積率の計算に使えない!)。
接道義務(法43条):
建築物の敷地は、道路に 2m 以上 接しなければならない。
■ 13の用途地域と建築制限カード
住宅・共同住宅
工業専用地域「以外の」12地域で建築可能(工業専用地域には絶対に建てられない!)。
小学校・中学校・高校
工業専用地域「以外の」12地域で建築可能(※大学・高専は低層住専・田園住居には建てられない)。
病院(20床以上)
低層住専(1・2種)、田園住居、工業、工業専用には建てられない。
ホテル・旅館
住居系では原則不可(第2種住居・準住居地域のみ可)。近隣商業、商業地域で可。工業系では不可。
カラオケボックス
第2種住居、準住居、近隣商業、商業、工業地域で可(低層・中高層・第1種住居は不可)。
料理店・キャバレー
商業地域でのみ建築可能(近隣商業でも不可!)。
■ 建蔽率・容積率の計算ルール
建蔽率のボーナス加算(最大+20%)
特定行政庁が指定する角地:+10%
防火地域内の耐火建築物等、または準防火地域内の耐火・準耐火建築物等:+10%
建蔽率が「制限なし(実質100%)」になる条件:
「指定建蔽率が 80% の地域」 かつ 「防火地域内の耐火建築物等」
前面道路幅員による容積率の低減(法52条2項)
前面道路の幅員が 12m 未満 の場合、容積率は以下のどちらか小さい方に制限される:
指定容積率
前面道路幅員 × 法定乗数(住居系地域は 0.4、商業・工業系地域は 0.6)
■ 斜線制限・日影規制の適用判定
道路斜線:**すべての地域(用途地域の指定がない区域も含む)**に適用。
隣地斜線:第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域を「除く」全地域に適用。
北側斜線:低層住専(1・2種)、中高層住専(1・2種)、田園住居地域のみに適用。
日影規制:
商業地域、工業地域、工業専用地域には指定されない。
越境日影のルール:日影規制の対象外区域(商業地域など)にある建物でも、高さが 10m を超え、冬至日に規制区域内に日影を生じさせる場合は、規制対象区域内の建物とみなして日影規制が適用される。
3. 国土利用計画法(事後届出制)
■ 事後届出が必要な面積要件(買い集めのルール)
取得する面積が以下の数値以上の場合、権利取得者(買主等)は届出が必要。
市街化区域:2,000㎡ 以上
市街化調整区域・非線引区域:5,000㎡ 以上
都市計画区域外:10,000㎡(1ヘクタール)以上
「買い集め」の一団の土地の判定
買主基準で判断する。
例:市街化区域で買主Aが、隣り合う土地 1,200㎡ ずつを別々の売主3人から買い集めた場合、合計 3,600㎡ ≧ 2,000㎡ となるため、3件の契約すべてにおいて買主Aは届出が必要(売主側は全員届出不要)。
■ 手続きと審査の急所
届出義務者:権利取得者(買主、交換の双方等)のみ(売主は不要)。
届出期間:契約締結日から起算して 2週間以内(初日不算入)。
届出先:市町村長を経由して、都道府県知事に届出。
対象となる取引:対価を得て行われる土地に関する権利の移転・設定(売買、交換、譲渡担保、権利金のある地上権・賃借権の設定)。
※届出不要なケース:贈与(無償)、相続、抵当権の設定・実行、信託の受益権の売買。
知事の審査と勧告権:
知事は**「土地の利用目的」についてのみ勧告・助言ができる**。
「対価の額(土地の価格)」については勧告できない!(事前届出制の注視区域等を除く)。
勧告に従わなくても罰則はない(氏名公表あり)。届出をしなかった場合は刑事罰(懲役・罰金)がある。
4. 宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)
旧・宅造法が全国規模の危険盛土を規制するために抜本改正された法律。
■ 2つの規制区域(知事等が指定)
宅地造成等工事規制区域:市街地、集落、農地・森林等のうち、盛土等に伴い人家等に被害を及ぼしうる区域。
特定盛土等規制区域:市街地等から離れているが、盛土等が行われれば土砂流出により人家等に被害を及ぼしうる区域(山林・平地)。
■ 許可が必要な工事の規模基準(政令統一基準)
以下のいずれかに該当する工事を行う場合、あらかじめ都道府県知事等の許可が必要。
1. 盛土:高さが 1m を超える崖を生じ、かつ面積が 100㎡ を超えるもの。
2. 盛土:高さが 2m を超える崖を生じるもの(面積不問)。
3. 切土:高さが 2m を超える崖を生じるもの(面積不問)。
4. 切土と盛土を同時に行う場合:盛土部分が1m以下であっても、全体で高さ 2m を超える崖を生じるもの。
5. 崖の高さに関係なく:盛土・切土をする土地の面積が 3,000㎡ を超えるもの。
完了検査と保全義務
工事主は、工事完了後に知事の完了検査を受けなければならない。
土地の所有者、管理者、占有者は、常時安全な状態に維持する保全義務を負う。
5. 農地法(3条・4条・5条の完全比較)
| 項目 | 3条(権利移動) | 4条(自己転用) | 5条(転用目的の権利移動) |
|---|---|---|---|
| 行為 | 農地のまま売買・賃貸 | 自分の農地を宅地等に | 売って・貸して宅地等に |
| 許可権者 | 農業委員会 | 都道府県知事等 | 都道府県知事等 |
| 市街化区域の特例 | なし(常に許可) | 農業委員会への届出で許可不要 | 農業委員会への届出で許可不要 |
| 無許可の効力 | 契約は無効 | 工事停止・原状回復命令、罰則 | 契約は無効+原状回復命令、罰則 |
相続による取得は3条許可不要(遅滞なく農業委員会へ届出)。
■ 3つの条項の目的と許可権者
第3条(権利移動:農地のまま持ち主が変わる)
行為:農地 ➔ 農地(耕作者の変更、売買・賃貸)。
許可権者:農業委員会
市街化区域の特例:なし(常に許可が必要)。
違反時の効力:契約自体が無効。
※相続による農地の取得は3条許可不要(遅滞なく農業委員会への届出が必要)。
第4条(自ら転用:自分の農地を自分で宅地等にする)
行為:農地 ➔ 宅地等(所有者は変わらない)。
許可権者:都道府県知事等(指定市町村長)
市街化区域の特例:あらかじめ農業委員会へ届出をすれば、知事の許可は不要!
違反時の効力:工事停止・原状回復命令、罰則。
第5条(転用目的の権利移動:売って・貸して宅地等にする)
行為:農地 ➔ 宅地等 + 所有者の変更。
許可権者:都道府県知事等(指定市町村長)
市街化区域の特例:あらかじめ農業委員会へ届出をすれば、知事の許可は不要!
違反時の効力:契約自体が無効、原状回復命令、罰則。
6. 土地区画整理法
■ 換地処分の効力発生時期(超頻出)
換地処分の通知:施行者が関係権利者に書面で通知して行う(公告ではない)。
効力が発生する日(秒殺暗記):
換地処分の**「公告があった日の翌日」**から効力が発生する!
換地計画で定められた換地は、公告の日の「翌日」から従前の土地とみなされる。
換地を定めなかった従前の土地の権利は、公告の日が「終了した時」に消滅する。
■ 仮換地の指定と法76条の建築制限
仮換地の指定の効果
従前の土地の所有者は、仮換地が指定されると**「従前の土地を使用・収益する権利」を失い、「仮換地を使用・収益」できるようになる**。
重要ポイント:所有権そのものは換地処分の公告の翌日まで従前の土地に残ったままである(所有権が仮換地に移るわけではない!)。
建築等の制限(法76条許可)
施行認可の公告から換地処分の公告があるまでの間、施行地区内において土地の形質変更、建築物の新築・改築・増築、移動の容易でない物件の設置を行う場合は、都道府県知事等の許可が必要。
科目:税・その他[問23〜問50 逃げ切りノート]
1. 地方税(不動産取得税・固定資産税)
■ 不動産取得税(都道府県税・普通税)
課税対象:売買、贈与、新築、増改築などによる不動産の取得。
【超頻出】非課税となるケース:
相続による取得(タダでもらったわけではなく包括承継のため非課税!)。
法人の合併・分割による取得。
税率:
本則は 4% だが、特例措置により土地および住宅は「3%」(※住宅以外の家屋は 4%)。
課税標準:実際の売買価格ではなく、「固定資産課税台帳に登録された価格(評価額)」。
宅地等の取得の場合、課税標準は評価額の 2分の1(1/2) に軽減される。
新築住宅の控除特例:
床面積が 50㎡ 以上 240㎡ 以下 の場合、家屋の価格から 1,200万円(認定長期優良住宅は 1,300万円)を控除。
免税点(これ未満なら税金がかからない):
土地:10万円 未満
家屋の新築・増改築:23万円 未満
家屋の売買・贈与による取得:12万円 未満
■ 固定資産税(市町村税・普通税)
納税義務者:毎年 1月1日(賦課期日) 現在、固定資産課税台帳に所有者として登録されている者。
※年の途中で売買されても、1月1日時点の所有者がその年度の全額を納税する義務がある(日割り精算は当事者間の私的な取り決めにすぎない)。
標準税率:1.4%(市町村が必要と認めるときは超過課税可能)。
住宅用地の課税標準特例(超頻出):
小規模住宅用地(住宅1戸につき 200㎡ 以下の部分):評価額の 6分の1(1/6) に減額。
一般住宅用地(200㎡ を超える部分):評価額の 3分の1(1/3) に減額。
免税点:
土地:30万円 未満
家屋:20万円 未満
不服申立て先:台帳に登録された価格に不服があるときは、固定資産評価審査委員会 に審査の申出をする(市町村長への審査請求ではない!)。
2. 国税(印紙税・登録免許税・譲渡所得税)
■ 印紙税(課税・非課税の判定カード)
契約書や領収書を作成した際に課される国税。
不動産売買契約書:課税(第1号文書)。※軽減税率の特例あり。
土地賃貸借契約書:課税(第1号文書)。※土地の賃借権・地上権の設定・譲渡。
建物賃貸借契約書:非課税!(最頻出。建物の賃貸借契約書には印紙を貼る必要は一切ない)。
工事請負契約書:課税(第2号文書)。※設計・監理契約は「委任」のため非課税。
売上代金の受取書(領収書):
記載金額が 5万円以上で課税(5万円未満は非課税)。
試験の罠:営業に関しない受取書(個人が自分のマイホームを売却した代金の領収書など)は、金額に関わらず非課税!
契約内容の変更時の記載金額
金額を「増額」する変更契約書:増額した金額が記載金額となる。
金額を「減額」する変更契約書:**金額の記載がないもの(200円)**として扱われる。
過怠税(印紙を貼り忘れたとき)
原則:本来の税額 + その2倍 = 合計3倍の過怠税。
税務署から指摘される前に自主的に申し出た場合:本来の税額 + その10% = 1.1倍 に軽減される。
※印紙税を貼らなくても、契約書自体の民法上の効力は完全に有効。
■ 登録免許税(住宅用家屋の軽減税率)
個人が住宅用家屋を新築または取得し、自己の居住用に供する場合の特例。
要件:
新築または取得後 1年以内 の登記。
床面積が 50㎡ 以上(登記簿面積)。
自己の居住用であること。
軽減税率:
所有権の保存登記:本則 0.4% ➔ 0.15%
所有権の移転登記(売買):本則 2.0% ➔ 0.3%
抵当権の設定登記:本則 0.4% ➔ 0.1%
■ 居住用財産の譲渡所得の特例(マイホーム売却)
3,000万円特別控除
マイホームを売却した場合、譲渡益から最高 3,000万円を控除。
所有期間の長短に関わらず適用可能(買ってすぐに売っても使える)。
配偶者や直系血族などへの売却には適用できない。
前年・前々年にこの特例を使っていないこと(3年に1度しか使えない)。
所有期間10年超の軽減税率特例
売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えているマイホームに適用。
課税譲渡所得 6,000万円以下の部分:税率 10%(住民税 4%)。
【重要】3,000万円特別控除と重ねて(併用して)適用できる!
3. 価格の評定(地価公示法・不動産鑑定評価基準)
■ 地価公示法
価格判定の基準日:毎年 1月1日(公示日は3月下旬)。
判定主体:国土交通省の土地鑑定委員会。
正常な価格の定義:土地について自由な取引が行われるとした場合に、通常成立すると認められる価格。
更地としての評価:土地の上に建物があっても、借地権等の権利がついていても、**「建物や権利が一切存在しない更地」**として評価する。
公示価格の拘束力(試験の急所):
一般の土地取引を行う者:公示価格を指標とするよう努めなければならない(努力義務)。
不動産鑑定士が公示区域内の土地を鑑定評価するとき:公示価格を規準としなければならない(義務・法的拘束力あり)。
■ 不動産鑑定評価基準(価格を求める3手法)
原価法(再調達原価に着目)
対象不動産を今もう一度作った場合の費用を求め、減価修正を行って価格を算出する。
求められた価格:「積算価格」(建物や造成地向き)。
取引事例比較法(市場性・取引事例に着目)
近隣や類似地域の多数の取引事例を収集し、事情補正(売り急ぎ等の修正)や時点修正を行って価格を算出する。
求められた価格:「比準価格」。
収益還元法(将来の収益性に着目)
対象不動産が将来生み出すと期待される純収益の現在価値を総合して価格を算出する。
求められた価格:「収益価格」(賃貸マンションや商業ビルに必須)。
4. 景表法(公正競争規約)— 広告のルール
■ 徒歩所要時間の計算(絶対暗記ルール)
道路距離 80m につき 徒歩 1分(端数はすべて切り上げ!)。
道路距離 80m ➔ 徒歩 1分
道路距離 81m ➔ 徒歩 2分(切り捨てて1分とするのは違反!)
道路距離 160m ➔ 徒歩 2分、161m ➔ 徒歩 3分
計算のルール:
直線距離ではなく、実際に歩く**「道路距離」**で計算する。
坂道、歩道橋、信号待ち、踏切の待ち時間などは考慮しなくてよい。
マンション等の場合、「敷地内で駅に最も近い地点」から「駅の最も近い出入口」までの距離で算定できる。
■ 広告用語の制限ルール
「新築」の表示基準
建築後 1年未満 であり、かつ これまで一度も人が居住したことがない 物件。
※建築後1年未満でも、誰かが1日でも住んだら「中古住宅」。
※建築後1年を超えていれば、誰も住んでいなくても新築とは言えない。
特定用語の使用禁止
「完全」「絶対」「日本一」「特選」「最高」「抜群」などの言葉は、客観的な裏付けデータがない限り広告で使用禁止。
予告広告(予告販売)
価格等が未定の段階で行う予告広告は認められるが、予告広告の期間中は、いかなる申込みや予約、契約も受けてはならない。
5. 住宅金融支援機構・免除科目(土地・建物)
■ 住宅金融支援機構法
証券化支援業務(買取型):民間金融機関が貸し出した長期固定金利住宅ローン(フラット35)の債権を機構が買い取り、それを担保にMBS(資産担保証券)を発行する業務。
直接融資業務(極めて限定的):民間金融機関では融資が困難な分野に限定して直接融資を行う。
災害復興住宅、財形住宅、子育て世帯向け賃貸住宅、高齢者向け返済特例など。
【注意】一般の個人に対するマイホーム購入資金の直接融資は原則として行わない(民業圧迫の防止)。
■ 土地の地盤・地形の安全性
台地・段丘(だいき・だんきゅう)
洪積層からなり、地盤が堅固で支持力が大きい。水はけが良く、地震の揺れにも強いため宅地として最も適している。
自然堤防
河川沿いに土砂が堆積した微高地。周囲の湿地より標高が高く、比較的地盤良好で浸水しにくい。
後背低地(こうはいていち)・旧河道(きゅうかどう)
堤防の背後にある湿地や、昔の川の跡地。粘土や有機質土からなる軟弱地盤。
不同沈下、洪水浸水、地震時の液状化リスクが極めて高い!
干拓地・埋立地
地下水位が高く地盤が軟弱。地震時の液状化対策が必須。
■ 建物の構造・材料
木材の含水率:木材は乾燥するほど強度が高くなる。構造用木材は含水率 20% 以下 に乾燥させたものを使用する。
集成材:ひき板を繊維方向を平行にして接着した木材。狂いや割れが少なく、強度のばらつきが小さい。
鉄筋コンクリート造(RC造):アルカリ性のコンクリートが鉄筋をサビから守る。コンクリートが中性化すると内部の鉄筋が錆びて膨張し、爆裂(剥落)を引き起こす。
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