設備設計一級建築士 法適合確認【平成29年度】過去問学習ノート(要約・言い換え版)
本記事は「設備設計一級建築士 法適合確認 過去問学習ノート」シリーズの平成29年度分です。著者自身の学習用ノートを、著作権に配慮して要約・言い換えた上で公開しています。原問題の設備配置図等の図版は掲載していません。原問題は建築技術教育普及センターの公式サイト等でご確認ください。
問1:排気フードの設置範囲(ひっかけ問題)
不適切な理由:排気フードⅡ型は、調理機器の火源から水平方向に、火源からフードまでの高さの1/2H以上かつ500mm以上の距離を覆う必要があるが、この条件を満たしていないため不適。給気口位置を「天井高さの1/2」と誤認しやすい、自然換気・排煙設備の給気口位置との混同に注意が必要な設問です。
問2:吹抜け部分の排煙口手動開放装置
不適切な理由:吹抜けがある場合、2階の排煙口の手動開放装置は1階にも設置する必要があるため、1階未設置は不適。
問3:冷却塔間の離隔距離
不適切な理由:冷却塔から他の冷却塔までの距離は2m以上必要なため、1,500mmは不適。建築物開口部までの距離(3m以上)は適合。
問4:ボイラー煙突の高さ計算
不適切な理由:ボイラー煙道接続口中心から頂部までの高さは計算上6.4m以上必要なため、6.0mは不適。計算式:h≧(1/Av²)×(VQ×3,600)²×((0.02ℓ/√Av)+0.3n+0.6)+0.2(Pb-Zf)。
問5:シックハウス対策・防煙壁・排煙設備の複合設問
不適切なもの:D 屋内自走式駐車場に泡消火設備を設けても排煙設備の設置は免除されないため、排煙設備を省略した点が不適。
A(常時開放式有効開口による機械換気省略)、B(第二種換気設備の風量)、C(不燃垂れ壁の寸法)はいずれも適合。
問6:通気横枝管の設置高さ
不適切な理由:通気横枝管はその階の器具の最高位のあふれ縁より150mm以上上方で横走りさせる必要があり、1〜5階でこの条件を満たしていないため不適。
問7:給水系統のクロスコネクション
不適切なもの(図2):上水高置水槽と消火管が逆止弁で直接接続されており、クロスコネクションとなるため不適。
問8:防火区画貫通配管の材質
不適切なもの(図3):ポリエチレン管は難燃材料ではないため、防火区画を貫通する際は国土交通大臣認定または消防法に基づく消防評定工法による延焼防止処理が必要であり、これを行っていない点が不適。
防火区画貫通部の管の外径基準は、建設省告示第1422号で給水管・配電管・排水管等の用途、覆いの有無、材質、肉厚、防火構造の区分ごとに細かく規定されています(例:VP管50Aは最小肉厚4.1mm・外径60mm未満であれば防火被覆なしで貫通可能)。
問9:給排水設備の複合設問
不適切なもの:B 雨水排水立て管は汚水排水管・通気管と兼用してはならないため不適。
A(ウォーターハンマー防止のための流速1.5〜2.0m/s)、C(汚水排水槽通気管の屋外直接開放)、D(業務用冷蔵庫の間接排水)、E(高置水槽の転落防止手すり)はいずれも適合。
問10:給排水設備の複合設問(2)
不適切なもの:D 雑用水は手洗い器付きロータンク式大便器の洗浄水など人体と接触する用途に使用してはならないため不適。
A(排水横枝管の流速0.6〜1.5m/s)、B(分岐バルブの設置)、C(昇降路内の給排水配管省略)、E(系統ごとの配管材料の区別表示)はいずれも適合。
問11:非常用照明の設置間隔
不適切な理由:天井高さ2.6mの場合、四角配置の非常用照明のX方向設置間隔は6.6m以下必要だが、9.6m(3.2m×3)は不適。Y方向(6.4m)、端部間隔はいずれも適合。
問12:非常照明用分電盤の主遮断装置
不適切な理由:非常照明用分電盤には主遮断装置を設置してはならないため不適。
問13:避雷設備の保護角(キュービクル)
不適切な理由:受雷部(突針)の保護角(35度)内にキュービクルの一部が入っていないため不適。陸屋根面のキュービクルも建築物に含まれるため、保護角内に収める必要があります。引下げ導線平均間隔(20m)、回転球体法(半径45m)はいずれも適合。
問14:蓄電池の許容最低電圧計算
不適切な理由:許容最低電圧Vdは電圧降下(7V+3V=10V)を踏まえるとVd=(90+10)/54≒1.85Vとなるべきところ、この計算が行われていないため不適。
問15:非常照明・蓄電池の複合設問
不適切なもの:B 屋外キュービクル蓄電池の最低温度は、最低周囲温度(−1度)に5〜10度を加えた4〜9度とすべきところ、5度を採用しており下限を下回るため不適(平成26年度の類似問題とは気温条件が異なる点に注意)。
A(不燃材料区画食堂の二種耐熱形分電盤)、C(学生寮の寮室は非常用照明設置免除)、D(電源内蔵形への増設)はいずれも適合。
問16:エレベーター綱車の直径
不適切な理由:綱車の直径は主索径の40倍(12mm×40=480mm)以上必要なため、これを満たしていない点が不適。
問17:非常用エレベーターの出入口有効幅
不適切な理由:定員17名の非常用エレベーターの有効出入口寸法は1,000mm以上必要なため、900mmは不適(JIS A4301のE-17-CO規格に基づく)。
問18:段差解消機の床先水平距離
不適切な理由:出入口の床先とかごの床先との水平距離は4cm以下とする必要があるため不適(平成12年建設省告示第1413号による)。
問19:エレベーターの複合設問
不適切なもの:D 寝台用エレベーターの定員計算上14人が正しく、16人は定員超過のため不適。
A(かご飛び上がり寸法22cm)、B(油入緩衝器ストローク110cm)、C(ロープ本数と安全率)はいずれも適合。
問20:地震時運転・エスカレーターの複合設問
不適切なもの:C 地震発生時、走行中のかごは避難階ではなく最寄り階で停止させる必要があるため、避難階まで運転する計画は不適。
A(主索弛み検出時の自動遮断装置)、B(非常用エレベーター乗降ロビーの排煙設備代替)、D(強度検証法によるエスカレータートラス補強省略)はいずれも適合。
まとめ
平成29年度は、ひっかけを意図した設問(排気フードの給気口位置など)や、告示・規格を根拠とする細かい数値基準が目立ちました。表面的な暗記だけでなく、なぜその基準が定められているかという背景まで理解しておくと、応用問題にも対応しやすくなります。
これで平成24年度から29年度までの法適合確認 過去問学習ノートが揃いました。年度を横断して見直すことで、繰り返し出題される頻出パターンがより明確に見えてきます。
設備設計一級建築士 対策シリーズ一覧
はじめに
総合テキスト
分野別対策テキスト
暗記マスター表
過去問・予想問題
- 予想問題集(令和6〜7年法改正対応)
- 過去問学習ノート 目次(平成24〜29年)
- 年度別ノート:H24 / H25 / H26 / H27 / H28 / H29(この記事)
まず「対策テキスト全14章」で頻出数値を押さえ、暗記マスター表と年度別の過去問ノートで仕上げるのがおすすめです。
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