1級建築施工管理技士 第一次検定③|施工管理法・法規(ネットワーク計算・工程能力指数・抜取検査・足場・型枠支保工・施工体制台帳・下請代金・計画届)なぜ・比較・ひっかけ+全肢解説12問【令和8年度】
① ネットワーク計算は、例題を紙に書いて自分で解く
② 応用能力(二択)は「2つとも選べて1点」のつもりで、4肢すべての正誤を判断する
③ 法規は表の数字を「誰が・いつまでに」とセットで確認
④ 演習12問は自分で答えを決めてからタップ
- ネットワーク工程表の計算
- 品質管理(工程能力指数・抜取検査)
- 安全管理(特定元方事業者・足場・型枠支保工・クレーン)
- 建設業法(施工体制台帳・下請代金)
- 建築基準法・労働安全衛生法(危害防止・計画届)
- 本試験レベル演習12問
- 直前チェックリスト
1. ネットワーク工程表の計算
【例題】作業A(3日)の後に作業B(4日)と作業C(6日)を並行して行い、B・Cの両方が終わってから作業D(5日)を行う。
| 経路 | 日数 |
|---|---|
| A→B→D | 3+4+5=12日 |
| A→C→D | 3+6+5=14日(最長=クリティカルパス) |
所要工期は14日。作業Dの最早開始時刻(ES)は、BとCのうち遅い方の終了(3+6=9日)です。
作業Bのトータルフロート(TF)= 最遅終了時刻(9日)− 最早終了時刻(3+4=7日)=2日。
作業Bのフリーフロート(FF)= 後続作業Dの最早開始(9日)− Bの最早終了(7日)=2日。
① 前から足して最早開始時刻(ES)を求める。合流点では最大値を採る
② 後ろから引いて最遅終了時刻(LF)を求める。分岐点では最小値を採る
③ TF=LF−(ES+所要日数)。TF=0の作業をつないだものがクリティカルパス
2. 品質管理
| 指標・手法 | ポイント |
|---|---|
| 工程能力指数 Cp | (上限規格−下限規格)÷ 6σ。1.33以上で工程能力は十分、1.0未満は不足 |
| 管理図 | 点が管理限界線内にあり、並び方にクセ(連続して片側に並ぶ等)がなければ安定状態 |
| 抜取検査 | ロットから試料を抜き取り、ロットの合否を判定する(個々の製品の良否を保証するものではない) |
| 生産者危険・消費者危険 | 合格すべきロットを不合格にする確率(α)、不合格にすべきロットを合格にする確率(β) |
3. 安全管理
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 特定元方事業者の措置 | 協議組織の設置・運営、作業間の連絡・調整、作業場所の巡視(毎作業日に少なくとも1回)、関係請負人の安全衛生教育への指導・援助 |
| 鋼管(単管)足場の壁つなぎ | 垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下 |
| 枠組足場の壁つなぎ | 垂直方向9m以下、水平方向8m以下 |
| 単管足場の建地の間隔 | けた行方向1.85m以下、はり間方向1.5m以下 |
| パイプサポート(型枠支保工) | 3本以上継いで用いない。継ぐときは4本以上のボルト又は専用金具。高さ3.5m超は、高さ2m以内ごとに水平つなぎを2方向に設ける |
| 移動式クレーン | 定格荷重を超えない。作業半径が大きいほど定格荷重は小さい。アウトリガーは最大に張り出す |
4. 建設業法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工体制台帳 | 発注者から直接請け負った特定建設業者が、一定額以上(令和7年2月以降、下請代金総額5,000万円以上、建築一式8,000万円以上。公共工事は金額にかかわらず)を下請契約するとき作成し、工事現場に備え置く |
| 施工体系図 | 各下請負人の施工分担関係を表示し、工事現場の見やすい場所に掲示 |
| 再下請負通知 | 下請負人が再下請負をしたときは、元請(作成特定建設業者)に通知しなければならない |
| 下請代金の支払 | 元請負人は、注文者から支払を受けた日から1か月以内(できる限り短い期間内)に支払う |
| 完成検査 | 下請負人から完成の通知を受けた日から20日以内(できる限り短い期間内)に検査 |
| 特定建設業者の支払期日 | 下請負人(一定の者を除く)から引渡しの申出があった日から50日以内 |
5. 建築基準法・労働安全衛生法
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 仮囲い | 地盤面からの高さ1.8m以上 |
| 根切り工事 | 深さ1.5m以上の根切りは、原則として山留めを設ける |
| くず等の投下 | 工事部分の高さが3m以上の場合、ダストシュート等を用いる |
| 計画届(高さ31m超の建築物の建設) | 工事開始の14日前までに労働基準監督署長へ |
| 計画届(高さ10m以上の足場で設置期間60日以上) | 工事開始の30日前までに労働基準監督署長へ |
本試験レベル演習(全肢解説)
問1〜7・9〜12は4肢択一、問8は応用能力問題(四肢二択)です。すべての肢に解説をつけています。
作業A(3日)完了後に作業B(4日)と作業C(6日)を開始し、B・Cの両方の完了後に作業D(5日)を行う。この工事の所要工期として、正しいものはどれか。
- 12日
- 13日
- 14日
- 18日
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正解:3
工期=最長経路の日数。並行作業は足さずに「長い方」を採る。
問題1の工事で、作業Bのトータルフロートとして、正しいものはどれか。
- 0日
- 1日
- 2日
- 4日
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正解:3
TF=最遅終了−最早終了。「14−12=2」と経路差で求めてもよい。
品質管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 工程能力指数Cpは、規格幅を6σで除して求める。
- 工程能力指数Cpが1.33以上であれば、工程能力は十分と判断できる。
- 工程能力指数Cpが1.0未満であれば、工程能力は十分と判断できる。
- 管理図で、点が管理限界内にあっても、連続して中心線の片側に並ぶ場合は工程に異常がある可能性がある。
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正解:3
Cp:1.33以上=十分、1.0〜1.33=まずまず、1.0未満=不足。
抜取検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 抜取検査は、ロットから抜き取った試料を調べ、ロットの合否を判定するものである。
- 抜取検査で合格したロットには、不良品が含まれることがある。
- 生産者危険とは、合格とすべきロットを不合格と判定する確率である。
- 抜取検査は、ロット内の個々の製品すべての良否を保証するものである。
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正解:4
抜取検査は「ロット単位の判定」。
特定元方事業者が講ずべき措置として、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。
- 協議組織を設置し、その運営を行う。
- 作業間の連絡及び調整を行う。
- 作業場所の巡視を、毎週少なくとも1回行う。
- 関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行う。
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正解:3
巡視は「毎作業日1回以上」。
足場に関する記述として、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。
- 鋼管足場(単管足場)の建地の間隔は、けた行方向1.85m以下、はり間方向1.5m以下とした。
- 枠組足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向9m以下、水平方向8m以下とした。
- 鋼管足場(単管足場)の壁つなぎの間隔は、垂直方向9m以下、水平方向8m以下とした。
- 足場の作業床には、高さ85cm以上の手すり及び中さん等を設けた。
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正解:3
壁つなぎ:単管5×5.5、枠組9×8。弱い足場ほど細かく。
移動式クレーンに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 定格荷重を超える荷重をかけて使用してはならない。
- アウトリガーは、原則として最大限に張り出して使用する。
- 強風のため作業に危険が予想されたので、作業を中止した。
- 作業半径が大きくなるほど、定格荷重は大きくなる。
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正解:4
ジブを寝かせるほど吊れる重さは減る。
パイプサポートを用いた型枠支保工に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
- パイプサポートは、3本以上継いで用いないこととした。
- パイプサポートを4本継いで用いた。
- 支柱の高さが3.5mを超えるので、高さ2m以内ごとに水平つなぎを2方向に設けた。
- 支柱の高さが3.5mを超えたが、水平つなぎは設けなかった。
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正解:2と4
四肢二択は、2つとも正解して初めて得点。1つ選んだら残り3肢も必ず検証する。
施工体制台帳等に関する記述として、建設業法上、誤っているものはどれか。
- 施工体制台帳は、工事現場ごとに備え置かなければならない。
- 施工体系図は、工事現場の見やすい場所に掲げなければならない。
- 公共工事では、下請代金の額にかかわらず施工体制台帳を作成しなければならない。
- 下請負人が再下請負を行った場合でも、元請負人への通知は不要である。
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正解:4
施工体制台帳は「全体の見える化」。再下請も漏れなく通知。
下請代金の支払等に関する記述として、建設業法上、誤っているものはどれか。
- 元請負人は、注文者から出来形部分等の支払を受けたときは、1か月以内で、かつ、できる限り短い期間内に下請代金を支払わなければならない。
- 元請負人は、下請負人から工事完成の通知を受けたときは、20日以内で、かつ、できる限り短い期間内に検査を完了しなければならない。
- 特定建設業者は、下請負人(一定の者を除く)から引渡しの申出があった日から50日以内で、かつ、できる限り短い期間内に下請代金を支払わなければならない。
- 元請負人は、下請負人から工事完成の通知を受けたときは、60日以内に検査を完了すればよい。
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正解:4
建設業法の期限:支払1か月・検査20日・特定の支払50日。
工事現場の危害の防止に関する記述として、建築基準法上、誤っているものはどれか。
- 仮囲いは、地盤面からの高さ1.5m以上とした。
- 深さ1.5m以上の根切り工事を行うので、原則として山留めを設けた。
- 工事部分の高さが3m以上の場所からくずを投下するので、ダストシュートを用いた。
- 工事現場の周辺への落下物による危害を防ぐため、防護棚等を設けた。
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正解:1
建基法の危害防止:仮囲い1.8m・根切り1.5m・投下3m。
労働安全衛生法に基づく計画の届出に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 高さ31mを超える建築物の建設の仕事は、工事開始の14日前までに労働基準監督署長に届け出る。
- 高さ10m以上の足場で、組立てから解体までの期間が60日以上のものは、工事開始の30日前までに労働基準監督署長に届け出る。
- 計画届は、工事の安全を事前に審査するためのものである。
- 高さ31mを超える建築物の建設の仕事は、工事開始後遅滞なく届け出ればよい。
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正解:4
計画届:仕事(31m超)=14日前、足場など設備=30日前、どちらも労基署長へ。
直前チェックリスト
- ☐ ネットワーク:合流点は最大値、工期=最長経路
- ☐ TF=最遅終了−最早終了、TF0がクリティカルパス
- ☐ Cp 1.33以上十分・1.0未満不足
- ☐ 抜取検査はロットの合否
- ☐ 特定元方事業者:協議組織・連絡調整・毎作業日巡視・教育援助
- ☐ 壁つなぎ:単管5×5.5m、枠組9×8m
- ☐ パイプサポート:3本以上継がない、3.5m超は2m以内ごと2方向水平つなぎ
- ☐ 作業半径大→定格荷重小
- ☐ 施工体制台帳は現場備置き、施工体系図は掲示、再下請通知
- ☐ 支払1か月・検査20日・特定50日
- ☐ 仮囲い1.8m・根切り1.5m・投下3m
- ☐ 計画届:31m超14日前、足場30日前
① 建築学(構造力学・環境・地盤・設備)
② 躯体・仕上げ施工
③ 施工管理法・法規 ← 本記事(最終回)
ラベル「1級建築施工管理技士」から第二次検定シリーズも一覧できます。
※本記事は令和8年(2026年)9月時点の法令・公表情報をもとに作成した学習用オリジナル教材です。試験日程・出題形式・法令数値は改正される場合があります。受検前に必ず試験実施機関の最新の公式情報でご確認ください。
1級建築施工管理技士 対策シリーズ一覧
総合
第一次検定
- ①建築学(構造力学・環境工学・地盤・設備)
- ②躯体・仕上げ施工(杭・型枠・溶接・耐火被覆)
- ③施工管理法・法規(ネットワーク・品質・安全)(この記事)
第二次検定
まず「合格バイブル」で全体像をつかみ、第一次検定は①〜③、第二次検定は経験記述から順に取り組むのがおすすめです。
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