二級建築士 学科試験対策③|建築構造完全攻略【構造力学公式・木造/RC造/S造・地盤材料】
二級建築士学科試験の第3科目「建築構造」をまとめます。構造力学の計算問題(例年5~6問)は解法パターンが固定されており、満点を狙うべき最大の得点源です。
1. 構造力学の基本公式
断面の性質
- 断面二次モーメント(長方形 幅b・高さh):I=bh³/12
- 断面二次モーメント(円形 直径D):I=πD⁴/64
- 平行軸の定理:I=I0+A・d²
- 断面係数:Z=I/(h/2)=bh²/6
応力度
- 曲げ応力度:σb=M/Z
- 最大せん断応力度(長方形断面、中立軸上):τmax=1.5×Q/(bh)
片持ち梁・単純梁の基本公式
- 単純梁・中央集中荷重P:Mmax=PL/4
- 単純梁・等分布荷重w:Mmax=wL²/8
- 片持ち梁・先端集中荷重P:Mmax=PL
- 片持ち梁・等分布荷重w:Mmax=wL²/2
2. 静定トラスの軸方向力(切断法・節点法)
- 外力と反力のつり合いから支点反力を求める(ΣH=0, ΣV=0, ΣM=0)
- 求めたい部材を含む箇所でトラスを仮想切断する
- 単純な方の系を取り出し、未知の部材が1点に集まる点回りのモーメントのつり合いを解く
- 部材から離れる向き(引張)はプラス、向かう向き(圧縮)はマイナス
ゼロ部材の見つけ方:外力のないL字節点は両方の部材の力がゼロ。外力のないT字節点は一直線上にない直交部材の力がゼロ。
3. 崩壊荷重と全塑性モーメント
仮想仕事の原理:外力の仕事=内力の仕事 Σ(P×δ)=Σ(Mp×θ)
単純梁・中央集中荷重の場合:Pu=4Mp/L。門形ラーメン(柱脚固定)は塑性ヒンジが柱頭2箇所・柱脚2箇所の計4箇所で発生しPu=4Mp/h。柱脚がピンの場合はヒンジが発生せず柱頭2箇所のみでPu=2Mp/h。
4. 柱の座屈荷重(オイラーの公式)
Pk=π²EI/lk²
| 端末条件 | 座屈長さlk | 座屈荷重の比率 |
|---|---|---|
| 両端固定 | 0.5L | 4倍(最も座屈しにくい) |
| 一端固定・他端ピン | 0.7L | 約2倍 |
| 両端ピン(標準) | 1.0L | 1倍(基準) |
| 一端固定・他端自由(片持ち) | 2.0L | 0.25倍(最も座屈しやすい) |
5. 木造建築
耐力壁倍率
| 壁の種類 | 仕様 | 壁倍率 |
|---|---|---|
| 木造筋かい | 1.5cm×9.0cm(引張のみ) | 1.0 |
| 木造筋かい | 3.0cm×9.0cm(両用) | 1.5 |
| 木造筋かい | 4.5cm×9.0cm(両用) | 2.0 |
| 構造用合板 | 厚さ9mm以上 | 2.5 |
| 筋かいダブル(たすき掛け) | 4.5cm×9.0cm×2 | 4.0 |
| 倍率の上限 | - | 5.0 |
偏心率Re=e/re≦0.15。柱の小径は横架材相互間垂直距離に対し最上階1/33以上、その他の階1/30以上。
6. 鉄筋コンクリート造(RC造)
- 設計原則:せん断破壊(脆性)を避け曲げ降伏(靭性)を先行させる。強柱弱梁の原則で梁崩壊形(全体崩壊形)を形成
- 柱:主筋全断面積はコンクリート全断面積の0.8%以上、主筋4本以上、帯筋比0.2%以上、帯筋間隔100mm以下(端部)~150mm以下(中央部)
- 梁:引張鉄筋比0.4%以上、あばら筋比0.2%以上、あばら筋間隔は梁せいの1/2以下かつ250mm以下
- 最小かぶり厚さ:柱・梁(土に接しない)30~40mm、スラブ・壁20~30mm、直接土に接する部材40~50mm、基礎60~70mm
7. 鉄骨造(S造)
- 幅厚比:板の幅/厚さが大きい(薄い)ほど局部座屈を起こしやすい。塑性変形能力ランクはFAが最も厳しい(板が厚い)
- 高力ボルト摩擦接合:すべり係数0.45以上を確保。黒皮を除去し赤錆状態とする(鏡面研磨は不可)
- 溶接欠陥:アンダーカット(母材が削れて窪む)、オーバーラップ(溶融金属が融着せず重なる)、ブローホール(内部気泡)、スラグ巻き込み
8. 地盤・基礎・材料特性
- 砂質土:透水性が高い。地震時に液状化現象が起きやすい
- 粘性土:透水性が極めて低い。長時間かけて圧密沈下を起こしやすい
- 木材:繊維飽和点(含水率約30%)以下で強度上昇・乾燥収縮開始。繊維平行方向が最も強い
- 鋼材:降伏比が小さいほど塑性変形能力に優れ耐震性能が高い。350~400℃で降伏点が常温の1/2、600℃でほぼ耐力を失う
学習のポイント
- 構造力学は「数学」ではなく「パズル」。反力→切断→モーメントのつり合いという解法ステップを型として体に染み込ませる
- RC造は「かぶり厚さは帯筋・あばら筋の外側から測る」という頻出ひっかけに注意
- 座屈長さの比率(0.5L/0.7L/1.0L/2.0L)は暗記必須の最頻出数値
※本記事は資格学習の要点整理を目的とした個人メモです。最新の法令内容は必ず公式情報でご確認ください。
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