社会保険労務士 完全制覇⑥|労働一般常識+社会保険一般常識+直前横断整理【選択式極秘解法テクニック】
社労士試験の最終関門、労働一般常識(労一)・社会保険一般常識(社一)、そして直前期の横断整理・選択式対策テクニックをまとめます。選択式の「足切り(2点以下)」を回避することが最重要課題です。
第1部 労働一般常識(労一)
1. 労働契約法
(1) 基本原則(第3条)
- 労使対等の原則
- 均衡考慮の原則(就業の実態に応じ、均衡を考慮)
- 仕事と生活の調和(ワークライフバランス)への配慮
- 信義誠実の原則(信義則)
- 権利濫用の禁止
就業規則による不利益変更:原則、合意なく労働者の不利益に労働条件を変更することはできない(第9条)。ただし、変更後の就業規則を周知させ、かつ労働条件の変更が合理的なものであるときは、合意がなくても効力を生じる(第10条)。
(2) 無期転換ルール(第18条)
同一使用者との有期労働契約の通算期間が5年を超えると、労働者の申込みにより無期契約に転換(使用者に拒否権なし)。高度専門職(年収1,075万円以上等)は上限10年、定年後再雇用者は都道府県労働局長の認定を受けた事業主の下では無期転換申込権が発生しない特例があります。
(3) 雇止め法理・解雇権濫用法理
雇止め(第19条)は、反復更新により解雇と実質的に同視できる場合、または更新への合理的期待がある場合に、客観的合理的理由・社会通念上の相当性を欠くと無効。解雇権濫用法理(第16条)も同様の基準で判断されます。
2. 労働関係個別法規
(1) パワハラ防止法(労働施策総合推進法)
パワハラの3要件:①優越的な関係を背景とした言動 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの ③労働者の就業環境が害されること。事業主には雇用管理上の措置義務(相談窓口設置等)が全企業に義務化されています。
(2) 育児・介護休業法
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 出生時育児休業(産後パパ育休) | 子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)、2回まで分割取得可 |
| 通常の育児休業 | 原則1歳未満(特例で最長2歳)。夫婦それぞれ2回まで分割取得可 |
| 介護休業 | 対象家族1人につき通算93日まで、最大3回まで分割取得可 |
| 子の看護休暇・介護休暇 | 対象家族1人:年5日、2人以上:年10日。時間単位取得可 |
(3) 労働者派遣法
すべての派遣事業が許可制。期間制限は2種類:①事業所単位(原則3年、意見聴取で延長可) ②個人単位(同一組織単位に3年超は不可)。待遇決定方式は「派遣先均等・均衡方式」または「労使協定方式」のいずれか。
3. 労働経済・労働統計(足切り回避の数字感覚)
- 完全失業率:2%台半ば(約2.5%~2.7%前後)
- 有効求人倍率:1.2~1.3倍台前後
- 労働力人口:約6,900万人規模
- 非正規雇用労働者の割合:約37%前後(約4割)
- 労働組合推定組織率:約16%前後(長期低下傾向)、パート労働者は約8%台
第2部 社会保険一般常識(社一)
1. 国民健康保険法
健康保険の被保険者・被扶養者以外の全住民を対象とする地域保険。保険者は①都道府県及び市町村(一体運営)、②国民健康保険組合(医師国保・建設国保など)。傷病手当金・出産手当金は任意給付(健保と異なり支給義務なし)である点が頻出のひっかけです。
2. 後期高齢者医療制度
対象は75歳以上の全員(自動移行)、または65~74歳で一定の障害状態にあると広域連合の認定を受けた者。保険者は都道府県ごとの「後期高齢者医療広域連合」。患者負担は原則1割(現役並み所得者3割、一定以上所得者2割)。財源は公費50%・支援金約40%・保険料約10%です。
3. 介護保険法
| 項目 | 第1号被保険者 | 第2号被保険者 |
|---|---|---|
| 対象者 | 65歳以上 | 40歳以上65歳未満の医療保険加入者 |
| 受給要件 | 原因を問わない | 加齢に伴う16の特定疾病に限定 |
| 保険料徴収 | 特別徴収(年金天引き、年額18万円以上)/普通徴収(18万円未満) | 医療保険料と一体徴収 |
| 被保険者証 | 原則全員に交付 | 原則交付されない |
4. 私的年金・社会保障協定
確定拠出年金:企業型DC(原則70歳未満)とiDeCo(原則65歳未満)の2類型。拠出時は所得控除、運用時は非課税、受給時も税制優遇と3つのメリットがあります。
社会保障協定:①二重加入の防止(派遣期間5年以内見込みなら自国制度のみ) ②年金加入期間の通算(受給資格期間の判定に合算可能)。
第3部 直前横断チェックシート&選択式極秘解法
1. 選択式・未知の難問への解法プロトコル
- 品詞・文法アプローチ:空欄前後の助詞に注目。「~に対し」→相手方・対比概念、「~を勘案して」→水準・物価等の統計概念
- 制度趣旨からの逆算:「この法律は何を守るための法律か」を原点想起。労基法なら労働者保護、徴収法なら確実な徴収と財源確保
- 対比選択肢の二者択一化:類義語・対義語のペアがあれば、どちらかが正解である確率が高い
2. 合否を分ける重要数字マトリクス
| 日数 | 該当制度 |
|---|---|
| 3日間 | 労災:休業補償給付の待期期間 / 健保:傷病手当金の待期期間 |
| 7日間 | 雇用保険:基本手当の待期期間 |
| 10日間 | 労保徴収:保険関係成立届の提出期限 / 雇用保険:資格取得届の提出期限 |
| 14日間 | 労基:労働条件明示違反時の即時解除 / 安衛法:管理者等の選任期限 / 国年:資格取得等の届出期限 |
| 20日間 | 健保:任意継続被保険者の申出期限 |
| 30日間 | 労基:解雇予告 / 健保:高額療養費等の算定基礎日数 |
| 50日間 | 労保徴収:概算・確定保険料申告書の提出納付期限 |
まとめ
社労士試験は合格率5~7%の国家試験ですが、超難問を解く力より「誰もが取れる基本問題を確実に得点し、足切りを回避する」ことが合否を分けます。労働5法・社会保険3法・一般常識2科目・横断整理まで一通り学習したら、過去問演習で知識を肉付けしていくことが合格への近道です。
※本記事は資格学習の要点整理を目的とした個人メモです。最新の制度内容は必ず公式情報でご確認ください。
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