AWS認定資格 攻略②|典型アーキテクチャパターン・DR戦略・ハイブリッド接続完全ガイド

AWS認定資格対策の第2回です。合否を分ける典型シナリオ・アーキテクチャパターン、災害復旧(DR)戦略、ハイブリッドクラウド接続、データ移行戦略を扱います。

典型シナリオ&アーキテクチャパターン

パターンA:高可用性と耐障害性(ステートレスWebアプリ)

Route 53 → CloudFront(エッジキャッシュ&DDoS対策) → ALB → Multi-AZのEC2/ECS Auto Scaling → Aurora/RDS(Multi-AZ、自動フェイルオーバー) + ElastiCache(セッション管理&DB負荷軽減)

パターンB:スパイク負荷を吸収する非同期処理(疎結合化)

フロントエンド(API Gateway/EC2) → SQSキュー(スパイク負荷を吸収) → バックエンドEC2(Auto Scaling)/Lambda → DynamoDB/S3

ポイント:バックエンドのAuto Scalingポリシーは「CPU使用率」ではなく、SQSのキューの深さ(ApproximateNumberOfMessagesVisible)を指標にする。

パターンC:オンプレミスとAWSのハイブリッド接続

  • コスト最優先/導入スピード:AWS Site-to-Site VPN(IPsec、インターネット経由、暗号化あり)
  • 広帯域/安定した専用線:AWS Direct Connect(DX)(インターネットを経由しない専用回線)
  • 多数のVPCとオンプレミスの相互接続:AWS Transit Gateway(ハブ&スポーク型でネットワークを簡素化)

災害復旧(DR)戦略の完全比較

DR戦略は「RTO(目標復旧時間)」「RPO(目標復旧時点)」「コスト」のトレードオフです。

戦略仕組み・構成RTO/RPOコスト選択基準
①バックアップ&リストアデータを別リージョンへ定期バックアップ。発災後にゼロからインフラ構築。数時間〜数日最安コスト最優先、数時間のダウンタイム許容
②パイロットライトコアDBのみ別リージョンで常時稼働&同期。発災時にWeb/APをプロビジョニング。10分〜数時間低〜中DBは常時同期、通常時のインフラ費用は最小限
③ウォームスタンバイ本番環境の最小縮小版を別リージョンで常に稼働。発災時にAuto Scalingで拡大。数分中〜高数分以内の迅速なフェイルオーバー、フル待機コストは回避
④マルチサイト(Active-Active)複数リージョンで本番規模を常時フル稼働。Route 53でリアルタイム分散。ほぼゼロ最高一切の停止を許容しないミッションクリティカル
図解:災害復旧戦略の比較
災害復旧(DR)戦略の 比較バックアップ&リストアRTO 数時間〜パイロットライトRTO 数十分〜ウォームスタンバイRTO 数分マルチサイト(アクティブ/アクティブ)RTO ほぼゼロコスト 小コスト 大・復旧が速い

ハイブリッドクラウド&高度なネットワーク設計

要件最適なサービス・構成
数十〜数百のVPCとオンプレミスを相互接続AWS Transit Gateway(ハブ&スポーク構成)
VPC間を1対1でセキュアに接続VPC Peering(推移的ルーティング不可)
パブリックIPなしでEC2へセキュアにSSH/RDP接続AWS Systems Manager Session Manager(踏み台不要、ポート開放不要)
アウトバウンドトラフィックを集中管理・検査Transit Gateway+検査用VPC(AWS Network Firewall)
オンプレミス環境でAWSインフラをそのまま動かすAWS Outposts(超低レイテンシー)

Direct Connect(DX)とVPNの組み合わせ:①DX+バックアップVPN(平時はDX、障害時にVPNへ自動切替) / ②DX+VPN(専用線をさらにエンドツーエンドで暗号化、金融・医療等の高セキュリティ要件)

データ移行&ストレージ統合戦略

データ移行の判断フロー:10TB未満はインターネット/Direct Connect経由(AWS DataSync)。10TB以上でネットワーク帯域がボトルネックなら、数十〜数百TBはAWS Snowball Edge(物理配送)、数PB以上はAWS Snowmobile。

  • AWS DataSync:オンプレミスのNFS/SMBストレージとS3/EFS/FSx間で大容量データを高速・自動で並列転送・同期。
  • AWS DMS:稼働中DBのダウンタイムを最小限に抑えて移行。同種移行(MySQL→Aurora MySQL)はDMS単体。異種移行(Oracle→Aurora PostgreSQL)はAWS SCTでスキーマ変換後にDMSでデータ移行。
  • AWS Storage Gatewayの3タイプ:ファイルゲートウェイ(S3を透過的に利用)/ボリュームゲートウェイ(保管型・キャッシュ型)/テープゲートウェイ(物理テープをGlacierで置き換え)

高度なセキュリティ・IAM・ガバナンス設計

IAMポリシーの評価論理:明示的な拒否(Deny)があれば拒否 → なければ明示的な許可(Allow)があれば許可 → どちらもなければデフォルト拒否(Implicit Deny)。ポリシーのどこかに1箇所でもDenyがあれば、他のすべてのAllowは上書きされアクセスは拒否されます。

  • IAMロールの引き受け(sts:AssumeRole):アカウントAのユーザーがアカウントBのリソースを操作する際、長期的なアクセスキーではなく一時的なセキュリティ認証情報を発行。
  • リソースベースポリシー:S3バケットポリシーやKMSキーポリシーはリソース側に直接付与でき、クロスアカウントアクセス時にロール引き受けなしで直接アクセスを許可できる。
  • AWS Control Tower:ベストプラクティスに基づいたマルチアカウント環境(Landing Zone)を数クリックで自動セットアップ。

次回は「ひっかけ問題対策・本番模擬演習」編で、典型的な罠の見抜き方と本番レベルのケーススタディ5問を扱います。

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